各 科 の ご 案 内
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第34回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会
開催日: 2024年10月5日
開催地: 出島メッセ長崎
田中侑哉 :「胃癌肥満症例に対する適応拡大と手術成績」
ロボット手術は多関節機能や拡大視効果からより高難度症例への適応が期待されている。当院も症例数の増加と共に、高難度症例への適応を拡大している。今回肥満症例患者における当院のロボット支援下幽門側胃切除(RDG)を腹腔下幽門側胃切除(LDG)と比較することでその有用性を検討すると共に、当院で行なっている肥満症例の手術手技の工夫を動画で供覧した。全合併症発生率は両アプローチで有意差はないものの、RDGでは膵液漏発生率はゼロであった。また、RDGは有意に術後在院日数を減少させた。
最所公平:「Pembrolizumab+FP療法後に胸腔鏡下食道亜全摘術を施行した進行食道癌の1例」
食道癌で免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が使用可能となり数年が経過し、今後、免疫チェックポイント阻害薬使用後の食道癌手術は増加してくると考えられる。今回、当院で初のICI使用後の食道癌手術症例の報告を行った。手術自体はICIの影響はなく問題なく施行でき、術後経過も概ね良好であった。一方で術前に免疫関連有害事象による肺炎をきたし、手術の時期が延期となり、ステロイド投与下での手術となった。
中島紘太:「腹腔鏡下に手術を行った完全内蔵逆位を伴う十二指腸水平脚GISTの一例」
新井相一郎:「貫通結紮法を用いて再肝切除症例に対して腹腔鏡下肝S2部分切除行った1例」
肝切除における出血コントロールにおいて,Pringle 法は広く使用されているが、開腹肝切除後の再肝切除症例においては困難な場合がある。今回肝実質を貫通結紮行い、切除肝への流入をブロックする方法で腹腔鏡下肝S2部分切除術を施行したので報告する。前回肝切除の影響で肝門部癒着しPringle法は困難であった。切離ライン設定しマーキング行った後、切離ライン上でグリソン鞘の走行を確認し損傷ないよう2-0ナイロン直針を2針用いて肝実質の貫通結紮行った。結紮後ICG蛍光法でも肝阻血領域を確認できた。開腹拡大右葉切除術後の再発に対し、貫通結紮法を使用して腹腔鏡下肝S2部分切除術を安全に施行できた。
福富章悟:「当院における高齢者に対する腹腔鏡下系統的肝切除の治療成績」
赤司昌謙:「当院における膵癌に対する腹腔鏡下尾側膵切除の周術期成績(開腹との比較)」