
各 科 の ご 案 内
department
日本外科代謝栄養学会第62回学術集会
開催日:2025年7月3日(木)~7月4日(金)
開催地:シェーンバッハ・サボー(東京)
座長:石橋生哉
石橋生哉:「当院でのクリニカルクラークシップにおける外科周術期・栄養管理教育の現状と課題」
日本外科代謝栄養学会 第62回学術集会に参加して
日本外科代謝栄養学会 第62回学術集会が7月3日、4日の二日間、日本外科侵襲とサイトカイン研究会との合同開催で東京のシェーンバッハ・サボー(砂防会館別館)において開催されました。
私は、初日に教育に関する一般演題を発表し、二日目に「わが国における術後早期回復の神髄とは何か?」という日本外科代謝栄養学会と日本栄養治療学会の合同シンポジウムの座長を務めさせていただきました。本シンポジウムでは胃がん周術期における周術期管理、再建方法による体重減少の抑制、術後炎症反応と長期予後との関連、大規模DPCデータを用いた解析、周術期管理における管理栄養士や診療看護師の活躍、血管外科領域や食道外科領域での早期回復アプローチなど活発な討論が行われた。
本学会は韓国のKSSMN(韓国外科代謝栄養学会)とも毎年合同シンポジウムを行い、多くの韓国の先生方を迎えて盛況であった。また、アミノ酸学会との合同シンポウムも例年行われているが、今年は、アミノ酸とmTORC1の制御とL-セリン代謝の講演が特に面白かった。
最も印象に残ったのは、東京大学肝・胆・膵外科の河口義邦先生の講演で、ロボット手術を駆使して肝切除や膵頭十二指腸切除術を行い、リスク階層化によって術後3日~5日で退院をさせており、どちらも入院期間の中央値でも5日間程度という講演であった。入院日数も衝撃であるが、そこに行きつくアプローチ方法が興味深く是非とも多くの医局員に聴講してほしい講演であった。
文責:石橋生哉