各 科 の ご 案 内
department
ダイバーシティが導く楽しい環境でオールマイティな消化器外科医の育成を目指す
消化器外科 教授
藤田 文彦
「外科学」は「治療学」だとよくいわれます。患者さんの治療(手術)して治す喜び、これが外科医の醍醐味だと思い私は外科医になりました。しかし、外科医の仕事は手術だけではありません。特に消化器外科の領域では、内視鏡や透視、超音波などの検査や、場合によっては抗癌剤治療や救命処置などに関する技量も要求されます。近年、特に都市部では外科医の専門性が進み、専門分野以外は診れない、診る必要がない世の中になってきました。しかし、地方では全てがそれでは通用しません。たくさんの知識および技術を身に着け、どこでも通用できる医師の育成が要求されてます。そのような意味で消化器外科医は、最も適した領域だと思います。
私たちの消化器外科部門では、食道、胃から大腸まで主に消化管に関する疾患を中心に診療しています。当科における消化管外科の歴史は古く、多くの先人達が全国的なたくさんの研究成果を残してきました。疾患としては、良性疾患から悪性疾患まで全てに関わっており、診断に必要な内視鏡検査などの技術も身につけることができます。外傷や急性腹症などの急性疾患に対しても大いに活躍できる分野です。
私達の消化器外科領域では早い時期から低侵襲手術に取り組みました。胸腔鏡や腹腔鏡手術はもとより、最近ではロボット手術の症例も増えてきました。久留米大学では、da Vinci Xiを用いて消化器外科手術を行っています。「ロボット手術」というとなんとなく敷居が高く感じるかもしれませんが、若い先生でもロボットを扱う機会は増えてきており、今後ますますこれが加速すると思います。今後はAI等の最新医療も取り入れながら挑戦を続けたいと思います。
研究に関する外科学の特長として、手術標本が取り扱えることが挙げられます。手術で得た標本を用いてその疾患に対する研究を進め、未来の患者さんへ還元することが重要です。また、手術データを集積して、合併症の原因を追求したり治療成績を算出したりすることもできます。私達の教室は日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)にも参加しており、積極的に症例登録を行いながら交流を図っています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
手術 | |||||
外来 | |||||
朝 | 朝カンファレンス 医局会(月1回) 教授回診 | 朝カンファレンス | 朝カンファレンス | 朝カンファレンス | 朝カンファレンス |
午前 | 病棟回診 病棟業務 | 病棟回診 病棟業務 | 病棟回診 病棟業務 | 病棟回診 病棟業務 | 病棟回診 病棟業務 |
午後 | 病棟業務 | 病棟業務 | 病棟業務 | 病棟業務 | 病棟業務 |
夕方 | 術前カンファレンス |
「消化器外科は好きだけど忙しそう・・・」と消化器外科を諦める女性医師の方も多いのではないでしょうか。欧米ほどではありませんが、少しずつ職場環境も整ってきており、女性でも心配なく消化器外科医として活躍できるようになりました。実際に、最近では消化器外科を選択する女性医師も増えています。また、先述したロボット手術のように外科手術も進歩しており、体力に自信のない女性の味方になるツールになると思います。