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先輩からのメッセージ

先輩からのメッセージ

髙松 正行 2021(令和3)年 入局

私は2019年に久留米大学を卒業後、地元である静岡県の沼津市立病院での研修を経て久留米大学外科学講座に入局しました。学生の頃から手術に魅了され、2年間の初期研修で外科、泌尿器科の2択で迷いましたが、決め手となったのは、重症管理の専門性や扱える臓器が頚胸腹部と守備範囲の広さでした。初期研修病院は平均レベルの忙しさであったため、救急や外科研修で、ある程度の判断力や対応力を身に着けていたと思い込んでいました。しかし、3年目の大学研修で各外科をローテートしてみると、心血管、呼吸器、肝胆膵、小児などの専門性の高い術中、術後の管理や合併症などを目の当たりにし井の中の蛙であることを痛感しました。
久留米大学では、周術期の輸液や栄養をはじめとして、人工呼吸器や特殊薬の扱い方など、幅広い全身管理について学ぶことができます。手技についても指導医の先生方が個人のレベルに合わせて丁寧に教えてくださり、1年間で外科医にとって最低限必要とされるノウハウを身に着けることができると思います。自分自身で勉強し学ぶことはもちろん必要ですが、それでも分からなければどんどんスタッフに聞いてください。教科書で学ぶことは大事ですが、臨床は本の通りでないことが多々あり、自分自身で解決できない疑問がこれからたくさん生じると思います。先生方はみんな優しく指導熱心であり、自分自身、どんなに勉強不足な質問をしても、「そんなこともわからないのか!」と怒られませんでした笑。むしろ上級医や看護師、薬剤師などのコメディカルとコミュニケーションをたくさん行い、自身の疑問点を解決しつつ円滑な診療を行うことが大切です。
以上私が1年間久留米大学でローテートして感じた率直な感想です。何事にも積極的に関わり、有意義な後期研修をスタートしてください。私も昨年1年間で学んだ知識、技術をよりブラッシュアップできるよう日々研鑽しています。久留米大学で一緒に仕事できるのを楽しみに待っています。

渡邉 秀隆 2020(令和2)年 入局

この文章に目を通しているということは、久留米大学外科学講座への入局も一つの候補としてお考えになられている事とおもいます。外科医として一人前になるべく研鑽を積んでいる立場ではありますが、実際に入局し過ごした私の3年間を振り返りつつ、お伝えさせて頂きます。
これから後期研修を開始する先生方にとって、まずは外科専門医を取得する事が一つの大きな目標になるかと思います。外科専門医を取得する上で、各臓器における手術症例を術者(120例以上)や助手(350例以上)として経験するだけでなく、学会発表などの実績も必要となります。久留米大学外科学講座に入局すると1年間は大学病院の各臓器グループをローテーションし、専門医取得に必要な症例を満遍なく経験することができます。入局2年目以降では外病院へ出向し、術者としての経験も積ませてもらえます。学会発表も積極的に参加しており、教育面においても充実した環境です。
私の場合は、2021年に外科学講座に入局し、1年間大学病院で研修した後、市中病院で臨床経験を1年積み、その後大学院生として大学病院に戻り過ごしています。初期臨床研修医の2年間と、入局後の2年間とで経験した症例数で、各領域の術者および助手ともに必要数に到達できていました。私の学年は入局者が4名でしたが、4名とも十分な症例数を経験できる環境をそれぞれ与えて頂き、久留米大学外科学講座の外科専門研修プログラムを全員が終了する予定です。学会発表においては、入局後3年目にアメリカで開催された歴史のある学会(サンアントニオ乳がんシンポジウム2023)にもポスター発表の演者として参加できる機会を与えて頂きました。町をあげての大きな学会で、朝から晩まで熱心に勉強されている学会参加者から刺激を受け、感化された事を今でも明確に体が記憶しています。
今年外科専門医を取得するべく努力している真っただ中ですが、外科専門医を無事取得する事ができましたら、次は尊敬する歴代の諸先輩方の背中をおいかけ、専門分野の資格を取得するべく更なる研鑽を努めていく予定です。
久留米大学外科学講座は、十分な環境が揃っている施設の一つであるだけでなく、沢山の見習うべき諸先輩方が所属なさっておりますから、きっと皆さんが目指したい外科医像に近づく上で目標となる上司との出会いも待っていると私は思います。 
どの職業でも、どの医局でも共通すると思いますが、どの場面でどういった先生に指導して頂くか、人との出会いは非常に重要な分岐点だと思います。私の場合は、外科学講座に入局した後も、模範となる先生との出会いが沢山ありました。様々な形で諸先輩方がフォローして下さるからこそ、手術・治療を経験する事ができております。
医療従事者として対応する中で、もちろん時折挫折しそうになる時もあります。しかしながら、生きたいと希望されている方々の人生に貢献できたと実感できる言葉を、治療を頑張られているご本人やご家族から頂く度、私はそういった疲れは吹き飛んでいきます。外科医にはモチベーションとなる場面が沢山ありますから、皆さんもぜひ入局した後に、ご自身のやりがいを発見して下さい。
少し興味があるからで構わないと思います。是非、まずは久留米大学外科学講座に見学に来て下さい。お会いできる日を楽しみにお待ちしております。

松嶋 俊太郎 2020(令和2)年 入局

私は2018年に久留米大学医学部を卒業し、初期臨床研修を久留米大学病院で行いました。もともと医学生だった頃から外科に興味があったため2年間の初期研修の間に肝胆膵・上部消化管・呼吸器外科でお世話になりました。丁寧な指導を受けただけでなく、何度も熱い勧誘を受けたこともあり久留米大学外科学講座への入局を決心いたしました。
現在私は入局1年目であり、大学病院で上部消化管(食道・胃)、下部消化管(大腸・肛門)、肝胆膵、心臓・血管、呼吸器、乳腺、小児外科をローテーションしながら各分野の手術手技、周術期管理などを学んでいます。ローテーションの中で外科専門医取得に必要な症例を経験させていただくとともに、学会発表の機会も与えていただくなど教育面でのサポートも充実しています。どの科の先生も優しく、時には厳しく指導をしていただけるだけでなく、医師としても社会人としても先輩から公私にわたって様々なアドバイスをしてくださり、人間としても成長させていただいていると感じています。入局2年目から4年目までは大学院に進学する場合を除いて関連病院への出向があります。外科専門医取得に必要な執刀症例(120例)を重ねつつ、初診から退院後までの診療を一貫して行う事になるため、先輩医師から指導を受けながら少しずつ自分の糧にしていくことが出来ます。自分が将来進む分野だけでなく多種多様な症例を経験することは、外科医として生きていくうえで貴重な経験であるはずだと考えられます。外科専門医取得後は各臓器別のグループに所属し、研究に勤しんだり国内外への留学をしたり、麻酔標榜胃を取得したりするなど様々な進路を選べることも当講座の魅力であると考えます。
入局して1年も経過していない自分ですら外科医の仕事は忙しく、体力も必要であり、報酬はそれに見合ったものではないと感じることがありました。ですがやりがいのある仕事であると断言することが出来ます。もし学生さんや研修中の先生方の中で、 外科医を志している・興味がある方がいらっしゃれば是非一度久留米大学外科学講座へ見学にいらしてください。

髙木 健太 2020(令和2)年 入局

私は2018年に久留米大学を卒業し、聖マリア病院で2年間初期研修を終えたのち、2020年に久留米大学外科学講座に入局しました。その過程で悩んだことが2点あります。
1つ目は科の選択です。研修医2年目の時点で外科、脳外科、泌尿器科で迷っていました。最終的に外科に決めた決め手は、まず手術手技が他科より丁寧で創もきれいだったことです(私が学生・初期研修で参加させてもらった手術の中で、です)。また、ICU管理の機会も多く集中治療にも魅力を感じました。そして、年に1、2回ほどあるかないかぐらいの頻度ですが、ドラマのようなERでの緊急開胸・開腹などもあり、単純にかっこいいと思いました。そしてなにより、“外科医”という響きがかっこいいです。
悩んだことの2つ目は、どこで後期研修をするか(市中病院or大学病院)ということです。私は聖マリア病院(市中病院)で初期研修をしましたが、手術症例数は良性疾患から悪性疾患まで年間1,000例ほどあり、後期研修医が執刀する機会もとても多いです。1年で外科専門医の必要症例数も集まってしまうほどです。執刀のチャンスが多いのは非常に魅力的で一時はそのまま後期研修医として残ろうかとも思っていました。それでも大学に決めたのは、後期研修の貴重な3〜4年間を1つの施設で過ごすのはもったいないと思ったからです。手術手技にしても治療方針にしても大きな流れは決まっていますが、施設や先生によっていろんなやり方があります。若いうちは大学の関連病院をまわって、いろんなやり方を見て、その中から患者さんにとってベストな選択を臨機応変にできるようになりたいと思いました。出向先の希望アンケートもあり、手術の多い施設から少しゆっくりした施設まで希望を出せます。教授や医局長ができるだけ全員の希望に合うように時間をかけて話し合って調整してくださいます。また、市中病院の先生も大学の先生もみなさんが仰ることですが、研究・論文執筆は論理的に考える力を深めることができるそうです(私はまだ実感していませんが・・・)。将来研究もするなら、さっさと大学に入っとこうとも思いました。
そして、大学の外科で後期研修をすると決めた後に、最後に、どこの大学にしようかと考えました。久留米大学にした決め手はなにより先生方の人柄です。若手の先輩から教授までみなさんが後期研修医のことを気にかけてくださいます。教授や准教授が私のようなペーペーの3年目と2人で飲みに行くことなんて、おそらくほかの大学ではないことだと思います。消化器外科では私が執刀、教授が助手でストーマ閉鎖をしたことを鮮明に覚えています。心臓血管外科では教授が前立ちで開胸もさせていただきました。ここでは書き記せないほどたくさんの先生から様々なことを教えていただきました。私も数年後にはこんな先輩、こんな外科医になっていたいと思える先生がたくさんいらっしゃいます。外科医、および久留米大学外科学講座に少しでも興味を持ってくれている学生や初期研修の先生方は気軽に医局までメール・電話してみてください。もし入局を決めてくれたらみんな喜びます。この文章を読んで興味を持ってくれたら私も嬉しいです。

津留 悠壽 2020(令和2)年 入局

私は2018年に久留米大学を卒業後、市内にある聖マリア病院での研修を経て久留米大学外科学講座に入局しました。学生の頃から外科に魅了されていたため外科になる事に迷いはなかったのですが、思うところは多々ありそれと併せて当大学の外科プログラム1年目の大学ローテートした感想を紹介できればと思っております。 まず今年1年実感したことは自分の無力さと知識の無さです。そのため久留米大学でのローテートは自分の成長をひしひしと実感できました。
学生・研修と人並みの症例数と知識を手に入れ研修医で身に付けておけねばならないある程度の知識を持ち合わせればどこの病院でも通用するものと錯覚してしまいがちです。特に外科医が必要とする知識は多岐に渡っており、手術はもちろんのこと術前・術後の管理が大変重要です。それを怠るとすぐに生死に関わる病態に陥ります。そのためには血糖・心不全管理・人工呼吸器・感染を始め全身状態の把握をできるようにならないといけません。久留米大学は1年間を通し、胸部外科・腹部外科・小児外科をローテートしどんな症例にも対応できる知識を手に入れることができます。さらに僕の場合は週1回の外病院での救急車当直をさせていただいているため急変・急患にある程度対応できる能力も手に入れることができました。
次に自分の可能性を伸ばしてくれる先生方・施設に恵まれていることです。高度な教育機関・多数の関連施設を兼ね備えている久留米大学では全国区の先生方が僕ら若手外科医を教育しようと一生懸命レクチャーして頂けますし、その必死さはこちらからわかるほどの熱血さです。久留米という土地柄もありますがフランクな先生方ばかりで楽しく仕事することができます。
以上僕が1年間ローテートし感じた率直な感想です。最終的に自分の将来を決めるのは自分です。僕は内科開業医の息子ではありますが外科医として自分のしたいこと、野望を持ちながら日々鍛錬しています。久留米大学で一緒に仕事できるのを楽しみに待っています。

宮﨑 大貴 2018(平成30)年 入局

まだまだ外科医としては3年目の未熟者ではございますが、これから外科入局を考えておられる先生方の参考になればと思います。
私はもともと2014年に九州大学を卒業しました。2年の社会経験を経て2016年から宗像にある市中病院で初期臨床研修をさせていただきました。もともと救急医療に興味があり、初期臨床研修の中で多くの症例を経験することができました。多くの経験は現在の日常診療にとってどれもかけがえのないものでしたが、中でも外科の先生方が緊急手術をしている姿にはとても感銘を受けました。手術だけでなく、中心静脈確保や胸腔ドレナージ、胆嚢・胆管ドレナージ、イレウス管留置、大動脈内バルーンパンピングなど多くの手技をみて単純にかっこいいと感じました。
逆に外科は3K(きつい、きびしい、きたない)の典型というイメージも研修医時代にはたしかにあったような気がします。もう今は忘れました。
では、人生をかけて関わる診療科に何を求めるのでしょうか。勤務時間、給与、やりがいや達成感、自身の性格、親族の関係ある診療科、診療科特有のリスク、将来設計など様々あると思います。私は「人の命と心から向き合うことができる診療科」として外科を選択しました。現在、外科医としては3年目になりますが、やはり実際に患者さんにインフォームドコンセントを行い、執刀させていただき、手術する前よりも元気に帰っていく姿をみると、真の意味で外科に入局して良かったなと日々感じています。まだまだ駆け出したばかりですが、豊富な知識、知識に基づく論理的な思考、それらを体現できる手術手技を身につけた外科医を目指していきたいと思っています。当医局ではそれが可能だと感じています。
これまでの3年間で大学病院、二日市済生会病院、社会保険田川病院で修練させていただきましたが、どの施設においても、上級医の先生方は熱心に指導してくださり、また積極的に手術を経験させていただきました。学会や勉強会にも参加する機会もたくさんいただき、とても充実した後期研修でした。多くの資格等に関する手続きに関しては医局事務の方々がしっかり管理、手助けをしていただいたので、事務的な整理が苦手な私でも日常診療に集中して取り組むことができました。出身大学は違いますが、久留米大学に入局してよかったと感じています。
最後に、やはり外科は朝から晩まで忙しいという印象があるかと思います。確かに、不安定な患者さんも多く、忙しい時もあります。しかし、どんな時でも助けてくれる先輩医師、切磋琢磨していける仲間がいるため、メリハリのある楽しい日々を送っています。特に久留米大学外科医局にはそんな先生が多いと感じます。また、自分が手術した患者さんが元気に退院していく姿をみると、とてもうれしく感じます。そんな気持ちになれる経験はなかなかないと思います。皆さんとそんな気持ちを共有し、一緒に働ける日が来ることを楽しみにしています。

音琴 真也 2017(平成29)年 入局

私は久留米大学を卒業後、市中病院での初期研修を経て3年目に久留米大学外科学講座に入局しました。初期研修後半までは内科系に進もうと考えていましたが、進路決定の期限が近づくにつれて、外科も気になるようになりました。そして進路決定期限の直前に医局に直接電話をかけて病院見学にいきました。最後まで進路には悩みましたが、自分の中で、医師のイメージはやはり外科だ、というシンプルな考えを決め手に外科学講座に入局を決めました。
入局後1年目は久留米大学病院で各分野のローテーションを通して様々な分野での手術手技、周術期管理などを学びました。ローテーションすることで各分野の先輩方とお話しする機会がたくさんあり、多くのアドバイスを頂くことができました。また教育体制もしっかりしており、指導医の下、多くの学会発表を行いました。またマレーシア(クアラルンプール)で開催された海外での学会発表に参加する機会もあり、とても貴重な経験ができました。入局後2〜3年目は1年ごとに異なる関連病院で一般・消化器外科医として修練しました。初診から手術、術後管理、そして退院後まで携わり、各施設でご指導頂いたことで、外科医としての力を身につけることができました。また外科専門医に必要な症例数も経験することができました。

現在は心臓血管外科 血管グループに所属し大学院生として研究を行い、博士号取得を目指しています。外科は忙しい時もありますがその分やりがいを感じる場面も多いです。学生さんや研修中の先生方の中で、 外科医を志している・興味がある方、どの科に進むか悩み中の方、将来したいことがまだわからない方も一度久留米大学外科学講座へ見学に来てください。ぜひ外科医への一歩を踏み出しましょう。